投資指標と税制との関係

投資を行うに当たっては、何を指標として運用を行えば良いのかと疑問に思うことがあるものです。時々刻々と保有資産の価格は変動していきますから、自分が保有する総資産の時価総額をウォッチしていて、それを指標とすることは簡単です。しかし、景気全体が悪くなれば、ほとんど全ての資産価格は下落しますから、自分保有総資産の時価総額も当然落ち込みます。そして、景気全体が良くなれば、ほとんど全ての資産価格は上昇しますから、自分保有総資産の時価総額も当然増えることになります。ですから、自分保有総資産の時価総額を指標とした場合には、景気変動の度に落胆したり喜んだりの繰り返しをしなければならないということになってしまいます。けれども、この間に自分の保有している資産の内容は何も変わっていないのですから、それで景気変動の度に落胆したり喜んだりしていたのでは、何かおかしいような気がします。では、資産価格が上昇した時に売却し、その売却利益の総額を指標にしてみたらどうでしょうか。確かにこの指標であれば、確定した利益に基づいているのですから、信頼できる指標となるかもしれません。でも、税制的な観点で考えてみますと、確定した投資利益に対しては20パーセントの税金を支払わなければなりません。ですから、売却利益を最大にすれば良いという指標では、支払わなければならない税金も最大化してしまうことになります。すなわち、税制的な観点でのメリットということを考えるのであれば、売却損失を確定すれば、その損出額の20パーセントの税金の払い戻しを受けることができる訳なのです。ですから、今利益を出している資産と損出を出している資産があるとするならば、損出を確定させてしまった方が得であるという議論も成り立つわけです。

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